あなたは「HSP」という言葉をご存知ですか？
最近ではSNSや書店で関連書籍を見かけることも多くなっています。
今回は「HSP」について、当事者である私自身の経験もふまえて解説していきたいと思います。
そもそも、「HSP」って何のこと？
「HSP」＝「Highly Sensitive Person」
直訳すると、「とても敏感な人・繊細な人」という意味です。
これは、人口の15~20％が生まれつき持っている性質のこと。
およそ5人に1人が当てはまります。
あなたの周りに、人よりも様々なことに気がついたり、感じ取ったりできる人はいませんか？
おそらくその人はHSPの気質を持った「HSPさん」である可能性が高いです。
では、「HSPさん」には具体的にどのような特徴があるのでしょうか？
特徴１ 共感しやすい
「HSPさん」は、他人の感情を読み取り、合わせることが得意です。
例えば、会社で隣の席の同僚が上司に怒られてしまったとします。
怒られているのは自分ではなく同僚です。自分は何も悪くないし、見て見ぬフリをすることもできます。
しかし「HSPさん」の場合、自分が怒られているわけではないのに、
まるで自分が怒られているような気持ちになってしまうのです。
また、小説や映画の主人公の気持ちに強く感情移入することも多く、
1つのストーリーを読みきった頃にはぐったりなんでことも。
特徴２ 五感が優れている
「HSPさん」には、五感が優れた人が多いです。
部屋の匂いの変化、ちょっとした物音、食べ物の味や香り、人が発しているエネルギーなど、
HSPではない人（＝非HSPさん）が感じ取れない細かなところを感じ取ることができます。
また、五感すべてが優れている人もいれば、いくつかの五感が優れている人などさまざま。
私の場合、味覚と嗅覚が特に優れています。
料理に入っている隠し味を当てるのは朝飯前！
また、すれ違ったサラリーマンの匂いと同僚の匂いが同じだと感じたこともあります。
きっと同じ柔軟剤を使っていたのでしょうね（笑）
『前世は犬なんじゃない？』と言われることもしばしばです。
特徴３ 疲れやすい
先に見た特徴からもわかる通り、
「HSPさん」は、非HSPさんと比べてあらゆる物事に敏感に反応してしまいます。
そして、あらゆる人に対して気を遣っています。
それゆえ、1日の終わりには疲れがどっと押し寄せてしまうという傾向があります。
満員電車や大人数での飲み会などは、「HSPさん」が疲れる原因の1つ。
普段から無意識のうちに周囲の感情を読み取ってしまう「HSPさん」の大きな特徴です。
「HSPさん」は生きづらい？
さまざまな物事に対して、より敏感に反応することができる「HSPさん」。
『生きづらそうだな』と感じた人も多いでしょう。
そして「HSPさん」の中でも、世の中に生きづらさを感じている人も多いのではないでしょうか。
大丈夫。
むしろ、「HSPさん」だからこそできること、周りの人の役に立てることがたくさんあります！
「HSPさん」の特技１ 聞き上手
「HSPさん」の中には、
あまり親しくない人からもよく相談事を持ちかけられるという人がいるのではないでしょうか。
実はこれはとても自然なこと。
相手に寄り添う力、相手の気持ちを敏感に読み取る力がある「HSPさん」は
自然と相手の話に耳を傾け、親身に聞いてあげることができるのです。
話し手からすると安心感を得られ、「もっと話したい」と思われる存在なのです。
その聞き上手に救われた人が、きっとたくさんいることでしょう。
「HSPさん」の特技２ 物事の本質を見抜ける
「HSPさん」は直感力が優れています。
「なんとなく変な感じがする」「この資料には違和感がある」など、
論理的思考の前段階としての違和感を直感で読み取ることができるのです。
論理的に考える前に、直感で違和感に気がつくことができるので、
問題にすばやく気がつくことができます。
「HSPさん」の特技３ 小さな幸せに気づける
非HSPさんが気にも留めないことを、「HSPさん」は繊細に感じ取ることができます。
それは、マイナスなことに対してだけでなくプラスなことに対しても同じです。
『横断歩道のない道で譲ってくれて運転手さんの顔が、にっこりしていて優しかったな』
『電子マネーの残金が777円、なんかいいことありそう』
など、ほんの些細なことでも幸せだと感じることができるのです。
私も、仕事で50枚印刷をしなければならない時に、
セットした紙がちょうど50枚だったことがありました。
そんな時、印刷室でこっそりガッツポーズしています（笑）
自信を持って生きていこう
いかがでしたか？
『こんなに繊細な感情を持った人がいるんだな』という認識1 つあるだけで
あなたの周りにいるあの人が、ちょこっと幸せに生きられるかもしれません。
また、この記事が「HSPさん」にとっても役立つものになっていれば幸いです。